【書名】日本・現代・美術
【副題】
【著者】椹木 野衣
【出版社】新潮社
【出版年】1998年
戦後日本には「歴史」がなく、蓄積なき忘却と悪しき反復を繰り返す「悪い場所」であるとし大きな波紋を起こした本。
「ラディカリズム?しかしわたしにいわせれば、そのようなものはすでにラディカリズムではありえない。なぜならば「日本の前衛」とは、この「帰還不可能な地点」が、「かっていた場所」とループを描いて結びついてしまう「悪い場所」ゆえの「円環」に閉じ込められているような性質のものだからだ。そしてそこは、後で見るように、ポストモダンと前近代的なノスタルジーが奇妙なかたちで出会う場所でもある。」
「それに加えてわたしが主張したいのは、あらゆる「日本現代美術」は「日本」における「近代」の「美術」の「現在」性として再考察されるべきだという提案である。」